【リハビリの頻度はどれくらいが最適?】効果が続かない・すぐ戻る筋肉がカタい原因を作業療法士が解説

Totonoe通信
totonoereha

石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

totonoerehaをフォローする

Totonoe‐整‐が考える「リハビリの適切な頻度」

筋緊張のコントロールが回復を左右する?

リハビリを続けているのに、

「良い状態が長く続かない…」

「退院後どれくらいの頻度で通うべき?」

そんな不安を抱えている方は珍しくありません。

結論から言うと、
リハビリの頻度は “身体 × 生活 × 神経学習” の3つで決まります。
そして、適切な間隔を外すと筋緊張がすぐ戻り、回復速度が落ちてしまいます。

この記事では、医療専門職としての視点、第三者の科学的根拠、
そしてTotonoeの“生活23時間デザイン”の哲学を踏まえ、
あなたに最適な「リハビリ頻度」の考え方を分かりやすく解説します。

リハビリの効果はどれくらい持続する?

リハビリ直後には、
・関節の軽さ
・歩きやすさ
・手の開きやすさ
・姿勢の安定
・痛みの軽減

など、さまざまな変化が現れます。

これは一時的な“気分的変化”ではなく、
脳と神経が“良い運動パターン”をつかんだサイン です。

しかし、この良い状態は永続しません
持続を左右するのは以下の“生活23時間”です。

  • 睡眠の質(運動学習の質)
  • 姿勢の偏り
  • 動作のクセ
  • 生活環境(ベッド・床・椅子など)
  • 疲労・ストレス
  • 日常の負担動作・代償動作

つまり、

効果が長続きしない=あなたの努力不足ではない。
頻度と生活が合っていないだけ。

この視点を持つだけで、改善のスピードが変わります。

効果が続かないと感じたら、リハビリ間隔を“埋める”ことが必要

リハビリの間隔が空きすぎると、身体は“今の生活”に適応しようとし、
筋肉の緊張(筋トーン)を高める方向に戻っていきます。

その結果、こんな症状が現れます。

  • むくみ(循環障害)
  • 足が重くなる → つまづきやすい
  • 肩の痛み
  • 手のこわばり・開かない
  • 足のふらつき
  • 歩行で代償動作が増える

これはすべて
生活に合わせて筋緊張を“戻す”という適応反応 です。

だからこそ、効果が持続しないと感じたら
リハビリの間隔を埋める=頻度を調整する
これが改善を早める近道です。

筋緊張が高くなるのは、生活に原因があることが多い

筋緊張は悪者ではありません。
身体は今の生活に耐えるために固めているだけです。

  • 座り時間が長すぎる
  • 身体に合わない椅子・ベッド
  • 痛みをかばう動作
  • 偏った姿勢のクセ
  • 睡眠不足
  • 疲労の蓄積

こうした生活の負荷が
“固める動き(悪い学習)”を作っていきます。

YouTube動画でお伝えしていますが、「良くない運動学習」ですね。

Totonoeが大切にしている
「動作 × 習慣 × 管理」
を整えるだけで、筋緊張は自然と安定しやすくなる可能性があります。

運動学習の視点:リハビリ効果は“生活につなげて”初めて定着する

運動学習のプロセスは、

  1. 動く
  2. 感覚が入る
  3. 気づき
  4. 再学習
  5. 定着

このループです。

リハビリで良い動作ができても、
生活の中で崩れる時間が長いと、

脳が“悪い動作”を再学習してしまう。

これは神経科学でも証明されており、
「24時間以内の繰り返し刺激は学習効率を高める」
といった第三者の研究データもあります。

つまり、
リハビリ直後よりも大事なのは、次のリハビリまでの“23時間の過ごし方”。

自主トレは“時間を作る”のではなく、生活に“埋め込む”

多くの人が
「自主トレをする時間がない」
と言います。

そこでTotonoeは、
生活の中に運動を埋め込む方式 を採用しています。

  • 立ち上がりを1回だけ丁寧に
  • 歩き始めの一歩目の意識
  • 歯磨き中の重心調整
  • 朝の身支度に手指の動きを追加
  • 信号待ちで姿勢リセット

これで十分です。

小さな「気づき」は
運動学習を強化し、筋緊張の戻りを防ぐ最強の武器 になります。

短期集中 vs 長期定着 どちらが正解?

結論:どちらも正解。
あなたの価値観と生活状況によって変わります。

① とにかく早く良くなりたい(短期集中型)

  • 退院直後に多い
  • 週2〜3回の高頻度が適切
  • 生活での修正も同時に
  • 短期間で大きく変化しやすい

② 生活に馴染ませながら改善したい(長期型)

  • 長期の改善に向く
  • 週1〜月1回でも十分
  • 習慣と生活の両輪で回復
  • 旅行・仕事・疲労の揺らぎにも対応可能

リハビリはスポーツトレーニングと同じ。
短期集中で一気に伸ばす時期と、
長期安定させる時期があっていい。

保険外リハビリは“頻度の設計”が命

保険外・自費リハビリは経済的なコストがかかります。
だからこそ、頻度は慎重に決める必要があります。

チケット制の自費リハビリが多いのが現状ですが、
通いたいのに通えない」という人も多いのが現実。

Totonoeがチケット制を導入しない理由は明確です。

  • 頻度が目的になってしまう
  • 通えないことで悪化する人を増やしたくない
  • 本当に必要な頻度を“自由に選べる”形にしたい

Totonoeの目的は
「改善が続くリハビリライフをデザインする」こと。
回数を売ることではありません。

Totonoeが提供する価値

生活23時間の“機能デザイン”

病院・訪問など医療保険や介護保険のリハビリは時間が限られており、
生活全体の改善まで踏み込むのが難しいのが現実です。

Totonoeでは、
身体・生活・睡眠・動作・環境を統合して設計 します。

  • 動作:どこで負担がかかっているか
  • 習慣:どこで崩れやすいか
  • 管理:生活環境の整え方
  • 睡眠:回復の質
  • 神経学習:クセの評価

これらをセットで改善することで、
「筋緊張をできるだけ安定させ、良い状態が続く身体」
を共に構築していきたいです。

まとめ:リハビリ頻度は“感覚”ではなく“目的と生活スタイル”で決める時代へ

  • 効果が戻るのは生活とのズレが原因
  • 筋緊張は“適応のサイン”
  • 自主トレより“生活への埋め込み”が最強
  • 短期集中型も長期型もどちらも正解
  • Totonoeは23時間の生活と価値観から頻度をデザインする

あなたが
「どんなペースで、どんな未来を目指したいのか」
それによって最適な頻度は変わります。

Totonoe‐整‐は、あなたの価値観に寄り添い、
無理なく続けられ、確実に改善が積み重なる
最適なリハビリライフをデザインします。

totonoereha

石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

totonoerehaをフォローする

CONTACT

多様なニーズに合わせて課題解決のサポートが可能です。
「どこに相談したらよいかわからない」
――そんな時も、まずは一度お問い合わせください。