片麻痺でも「ちゃんと改善している人」に共通する考え方|できない自分を責めなくなった瞬間、身体は変わり始める

Totonoe通信
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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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脳卒中後、片麻痺になってから――
こんな気持ちを抱いたことはありませんか。

  • リハビリは続けているのに、思うように楽にならない
  • 周囲からは「良くなってきたね」と言われるけれど、正直つらい
  • 以前よりできることは増えたはずなのに、満足できない
  • 「自分の努力が足りないのでは」と考えてしまう

もし一つでも当てはまるなら、
この記事はあなたのためのものです。

結論からお伝えします。

片麻痺でも改善している人は、特別な才能や根性を持っているわけではありません。
共通しているのは、身体への向き合い方・考え方 です。

「改善している人」は、実は特別なことをしていない

臨床の現場で長く片麻痺の方と関わっていると、
回復または改善が進んでいる人にはある共通点があります。

それは、
「できない自分」を必要以上に責めていない こと。

年齢、麻痺の重さ、発症からの期間――
条件が同じでも、回復の質には大きな差が出ます。

その差を分けているのは、

  • どれだけ頑張ったか
  • どれだけ根性があるか

ではありません。

「今の身体をどう評価しているか」

この一点が、回復の流れを大きく変えています。

できない自分を責めるほど、身体は固まっていく

ここで少し、身体の仕組みの話をします。

人の身体は、
不安・緊張・恐怖を感じると、無意識に力が入ります。

特に片麻痺の方では、

  • 転びそう
  • 失敗したら怖い
  • ちゃんと動かさなきゃ

といった思考が、
体幹(身体の中心)を強く固めてしまいます。

その結果、

  • 動きがぎこちなくなる
  • 余計に疲れる
  • 麻痺側が使いにくくなる

という 悪循環 が起こります。

回復している人ほど、
この悪循環に早い段階で気づきます。

そして、こう考え始めます。

「今はここが難しいだけ」
「今日は疲れているな」

評価が“責め”から“観察”に変わった瞬間
身体の反応も少しずつ変わっていきます。

回復している人が見ているのは「腕や足」だけではない

多くの片麻痺の方は、

  • 動かない腕
  • 出にくい足

に意識が集中します。

もちろん、それは自然なことです。

ですが、改善している人ほど
視点が少し違います。

そんな人たちが見ているのは、

  • 座ったときの安定感
  • 体重がどちらに乗っているか
  • 動く前の姿勢

つまり 体幹や重心 です。

体幹が安定すると、

  • 手足に余計な力が入らない
  • 麻痺側に体重を乗せやすくなる
  • 動作が「怖くなく」なる

結果として、
腕や足も使いやすくなっていく のです。

※体幹の専門的な仕組みについては、
別記事で詳しく解説しています。

「まだ変わる余地がある」と考えられる人は、回復が止まらない

改善している人に共通する、
もう一つ大切な考え方があります。

それは、

回復は一直線ではない

という理解です。

多くの方が、

  • 昨日より今日
  • 今日より明日

と右肩上がりの改善を期待します。

しかし、脳卒中後の回復は、

  • 停滞したように感じる時期
  • 一時的に調子が落ちる時期

を必ず含みます。

改善している人は、
この時期を「失敗」や「限界」と捉えません。

「今は身体が学び直している途中」

そう考えられる人ほど、
改善の流れから降りずに済みます。

専門家の立場から見て「改善している人」に共通する3つの視点

ここで、第三者的な視点を加えます。

World Health Organization が示す
ICF(国際生活機能分類)では、回復を次の3つで捉えます。

  1. 身体機能(筋力・感覚・姿勢など)
  2. 活動(歩く・着替える・家事など)
  3. 参加(外出・社会との関わり)

改善している人は、この3つを無意識に行き来しています。

共通点① 身体だけを見すぎない

「今日は歩きやすかった」

「座っているのが楽だった」

こうした感覚を大切にしています。

良い動きを運動学習しましょう。気づきの強化です!

共通点② 生活での変化を拾っている

リハビリ室だけでなく、
家での動き・疲れ方を評価します。

共通点③ 人と比べない

比べるのは「昨日の自分」だけ。
これが心理的な安定につながります。

ついつい他人と比べがちですが、同じような人はいるかもしれませんが、同じ人はいません。

今日からできる、改善を止めないための考え方

ここからは、今日から意識できるポイントです。

難しいことは必要ありません。

  • 「できなかった」
     → どこで止まったのか?
  • 「疲れた」
     → どこが頑張っていたのか?
  • 「うまくいかない」
     → どんな姿勢だったか?

この問いかけに変えるだけで、
身体への向き合い方が変わります。

責める評価 → 観察する評価

これが、回復している人の共通した思考です。

まとめ|改善している人は、自分を“諦めていない”だけ

片麻痺の改善は、
前向きでいることを強制されるものではありません。

落ち込む日があっていい。
不安になる日があっていい。

ただ一つ、
「自分はダメだ」と決めつけないこと

改善している人は、
自分を過大評価も、過小評価もしません。

「今の自分は、こういう状態なんだ」

その受け止め方が、
身体に余計な緊張を生まず、
結果として改善を後押しするでしょう。

あなたの身体は、
思っている以上に、
あなたの考え方に正直です。

焦らなくて大丈夫です。
改善は、まだ途中です。

必要であれば、
「今の身体をどう見立てるか」
専門的な視点で一緒に整理することもできます。

一人で抱え込まず、
改善の道を、少しずつ続けていきましょう!!!!

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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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