手技よりも先に考えてほしい「誰が関わるか」という視点
「ボバースがいいと聞いた」
「PNFをやってもらった方がいい?」
「川平法が有名らしい」
脳卒中後の片麻痺リハビリについて調べると、
このような治療アプローチの名前がたくさん出てきます。
もちろん、それぞれに理論があり、
現場で活用されてきた歴史もあります。
ですが、
もっと大切なことが、その前にあります。
それは――
「誰が、あなた(ご家族)に関わるか」です。
手技や流派が先に来てしまう理由
多くの方が、
「どの方法が一番効くのか?」
を知りたくなります。
これはとても自然なことです。
・少しでも早く良くなってほしい
・後悔したくない
・正解を選びたい
その思いが強いほど、
“方法”に答えを求めてしまうのです。
しかし、リハビリの現場で長く関わっていると、
次の事実に何度も直面します。
同じアプローチでも、
セラピストが変わると結果がまったく違う
経験年数が長ければ「上手」なのか?
よくある誤解の一つがこれです。
「ベテランの先生の方が安心」
「経験年数が長い方が効果が出そう」
確かに、経験は一つの指標になります。
ですが――
なぜなら、
・同じ年数でも、経験してきた症例は違う
・学び続けている人と、そうでない人がいる
・“慣れ”によって思考が止まるケースもある
からです。
それ以上に重要なのが、
「どう関わってきたか」という中身です。
片麻痺リハビリで結果を左右する3つの要素
① 状態を正しく「評価」できているか
脳卒中後の片麻痺は、
決して「麻痺している・いない」だけではありません。
・どの動きで
・どこが
・なぜ使えなくなっているのか
これを生活動作レベルで捉えられるかが重要です。
評価が浅いと、
どんな有名な手技を使っても効果は限定的になります。
② 生活を見ているか(23時間の視点)
リハビリは、
1日1時間だけ頑張っても足りません。
残りの23時間で、
・どんな姿勢で過ごしているか
・どんな動作を繰り返しているか
・家の環境は合っているか
これらを見ずに、
ベッド上の練習だけしても、
現実の生活は変わりにくいのです。
③ 人として「合う」かどうか
ここが、
実は一番見落とされがちで、
結果に直結するポイントです。
・話しやすい
・不安をちゃんと聞いてくれる
・押し付けてこない
・質問しやすい
こうした関係性があると、
✔ 本音が出る
✔ 生活の困りごとが共有される
✔ リハビリの精度が上がる
信頼関係そのものが、リハビリ効果を高めます。
「この人なら任せられる」と感じるか
ご本人も、ご家族も、
次の問いを大切にしてみてください。
・この人には、素直に相談できるか
・話を最後まで聞いてくれるか
・説明がわかりやすいか
・良くなる道筋を一緒に考えてくれるか
これらは、
どんな流派を使っているかよりも重要です。
方法は「道具」、主役は人
ボバースも、PNFも、川平法も、
それ自体が魔法ではありません。
それらはすべて、
セラピストが使う“道具”です。
・どんな評価のもと
・どんな目的で
・どんな生活を見据えて
使われているかで、
同じ道具でも結果は変わります。
愛知・三重・岐阜でリハビリを探している方へ
この地域には、
とても誠実で、熱心なリハビリ専門職が多くいます。
一方で、
・時間に追われている
・環境まで見られない
・十分に話せない
そんな制約がある現場も事実です。
だからこそ、
「どの方法か」よりも
「どんな人が関わってくれるか」
という視点を、ぜひ持ってください。
最後に|リハビリは「技術×関係性」
片麻痺のリハビリは、
単なる運動指導ではありません。
・身体をどう捉えるか
・生活をどう整えるか
・不安にどう寄り添うか
これらすべてを含めた、
人と人の関わりです。
「この人となら、一緒に進めそう」
そう感じられる出会いこそが、
改善への大きな一歩になります。
焦らず、比べすぎず、
“方法探し”から“人選び”へ。
その視点が、
きっと未来を変えてくれます。



