【歩きづらい・外出できない方へ】自宅でも機能の改善“生活リハビリ”の科学と実践

Totonoe通信
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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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はじめに:外に出られない日が続くと、心が先に折れてしまう

「歩きづらくて、1人では外に出るのがこわい」

「通所に行きたい気持ちはあるのに、玄関を出るまでが一番つらい」

「杖や装具をつけるだけで、すでに疲れてしまう」

「片麻痺の足がなかなか前に出なくて、毎回転びそうになる」

「送迎を待つだけで体力を使ってしまう」

「日によって動ける日と動けない日が極端に違う」

「寝たきりのまま、家の中で“できない日”が増えていく」

このように感じている方は、決してあなただけではありません。

むしろ、
“外に出られないという現実”を一番つらく感じているのは本人です。

  • 行きたいのに行けない
  • もっと良くなりたいのに動けない
  • 外に出るハードルが高いだけで、リハビリを諦めるしかない
  • 家の中に1日中いることで身体の機能が落ちていく
  • 出られない自分を「情けない」と感じてしまう

こうした “言葉にならない悩み” が積み重なると、
身体より先に 心が疲れてしまう んですよね。

多くの方が抱える“本当の悩み”は、実はリハビリの中身ではない

片麻痺でも、杖でも、装具でも、神経難病でも、
「リハビリに行きたいけど行けない」
という悩みは、実はリハビリの質以前の問題です。

本当に苦しいのは──

  • 行くまでに疲れてしまい、着いた時点で体力が尽きている
  • 転倒の不安が強く、外出がストレスになっている
  • 天気や体調で毎回行けるかどうかが不安定
  • ベッド中心の生活で、動かない時間がどんどん増えてしまう
  • 家族に頼り続ける負担や気まずさ

つまり、
“リハビリに行ける前提”に合わない人が、実はたくさんいる のです。

そしてその多くが、
「こんなんじゃダメだ」と自分を責めてしまいます。

でも、それはあなたのせいではありません。

外に出られない方が抱えるデメリット

これは冷静に言うと、次の3つに集約されます。

① 動く量が減ることで、機能がどんどん使われなくなる

人間の身体は “使わない部分” が真っ先に落ちていきます。

使わない筋肉が細くなっていくように、神経も弱くなっていきます。

特に片麻痺の方や神経難病の方は、使わない時間の蓄積が機能低下となります。

② 自宅の「クセ」が身体に固定化される

家の中での動作は、良くも悪くも“脳の自動運転”になります。

  • 片側に寄って座る
  • ベッドの端に頼って起き上がる
  • 同じ方向ばかり向いて生活する
  • 車いすの使い方が癖づく
  • 装具に頼りすぎる/逆に使いづらい

こうしたパターンが、気づかないうちに
悪い適応(悪い習慣)として固定化 されます。

③ 外に出られない罪悪感や焦りで、心が疲れる

一番の問題はここです。

  • 行きたいのに行けない
  • やりたいのにできない
  • 何もしていない気がする
  • 家族に迷惑をかけている気がする
  • このまま悪くなるんじゃないかという恐怖

身体よりも心が限界に近づいてしまいます。

外に出られない人の“本当のニーズ”は、実はリハビリではない

本当に必要なのは、

「今の生活のままでも、改善が止まらない仕組み」

「自宅にいても前に進んでいるという実感」

「いまの状態のままでも、できることから改善できる安心感」

そう、
「訪問リハビリが必要」
というよりも、

“外に出られなくても改善できる設計” が必要なんです。

ここを理解せずに
「通所に行きましょう」「運動しましょう」
と言われても、現実は動きません。

あなたが必要としているのは、

生活・環境・身体・脳の状態を踏まえた“負担のない改善ルート” です。

外に出られない方が改善しにくい“3つの理由”と科学的根拠

1|動く量が減ると、身体と脳の“使用頻度”が落ち続ける

外に出られない日が増えると、身体が自然と“使われない時間”に慣れていきます。

これは単に筋力が落ちるだけではありません。

■「動いていない時間が長い=脳に送る情報量が激減する」

人は動くたびに、

  • 関節の角度
  • 筋肉の張力
  • バランス情報
  • 体幹の安定感
  • 足裏の感覚

など、身体の情報を脳へ送り、
脳がその情報を統合して動作を調整しています。

動かない時間が長くなると、
この情報更新がストップし、脳は“動かない生活を標準設定”に書き換えてしまいます。

■だから片麻痺・神経難病・杖歩行の方は余計に影響を受ける

これらの方は、もともと

  • 身体の感覚が弱くなっている
  • バランスが不安定
  • 運動の指令がスムーズに伝わりづらい

という特性があります。

動かない時間が増えると、
脳—身体の情報循環がさらに低下し、
“いざ動く時にうまくいかない” が顕著になります。

つまり、
外に出られない日は、身体だけでなく脳の回復力も落ちていく日 なんです。

2|自宅には「悪いクセが固定化される罠」が潜んでいる

自宅は安心できる場所ですが、
同時に“働かせたい筋肉や動作が使われにくい場所”でもあります。

■よくある例

  • 手すりをひっぱり、足というより手で立つ
  • ソファが低く、立つ時に体重が片側へ流れる
  • 台所の高さが合わず、背中が丸くなる
  • 片麻痺の足を使わずに移動する習慣
  • 装具ばかりで裸足の経験がない

これらは、
脳が「これでいい」と覚えてしまうからやっかい。

1日何回も繰り返すことで、
改善とは違うパターンがどんどん“神経回路として強化”されてしまうんです。

■神経科学的には

脳は「繰り返された動作」をもっとも優先します。
これを “Use it or lose it(使わなければ失われる)” と言います。

つまり、
良い動作も悪い動作も、
繰り返したほうが勝つ。

だから通所リハビリで良い動作を練習しても、
家に帰って悪い習慣を繰り返せば、
その日の改善は“上書き消去”されてしまいます。

外に出られない期間が続けば続くほど、
この「悪い上書き」が進むのは当然の流れなんです。

特に麻痺していない→「非麻痺側の問題」が強いです。

これが麻痺側の改善を阻害する因子ともなりやすい。

3|生活リズムが乱れると“脳の回復システム”そのものが働きにくい

外に出られないと、

  • 活動量が減る
  • 昼夜逆転しやすい
  • 食事のタイミングがズレる
  • 疲労感が取れにくい
  • 寝つきが悪くなる

という“リズムの崩れ”が起きやすくなります。

■生活リズムの乱れはリハビリ効果を減らす

なぜか?

睡眠中には、
「運動学習の記憶を定着させる」脳の工程 が行われます。

起きている時に練習した動作が、
睡眠中に“脳の設計図”として整理されることで、
翌朝スムーズに動けるようになります。

だから、

  • よく眠れた翌日は動きやすい
  • 夜眠れなかった翌日は歩きづらい
  • 疲労が抜けていない日ほど転倒リスクが高い

という現象が起こるのです。

つまり、
外に出られない生活ほど、運動学習サイクルが働きにくい。

では、“外に出られない状態”のまま改善するにはどうすればいいのか?

ここでようやく
Totonoeが考える「機能デザイン」の本質につながります。

  • 身体
  • 環境
  • 生活習慣
  • 脳の学習リズム

これらを その人の生活のまま デザインすれば、
外に出られない現実のなかでも改善は可能です。

外に出られなくても改善が進む“生活 × 脳 × 環境 × 習慣”の仕組み

外に出られない方の大きな悩みは、
家にいると何も進まない気がする
ということだと思います。

でも実は、
自宅こそが“改善の伸びしろ”の宝庫 なんです。

なぜなら、
あなたが1日のほとんどを過ごす場所は“自宅”だから。

脳が一番学習しやすいのも、
癖が最も現れやすいのも、
身体が最も自然な状態で動くのも、
家の中です。

だからこそ、
自宅で改善できる環境を整えると、改善する機会はたくさんみられます。

以下がその例えになってきます。

■ 1|“環境”が変われば、身体の使い方も変わる

人間の動きは、筋力よりも「環境に合わせてどう動くか」で決まります。

  • ベッドが低い → 起き上がる時に体幹がねじれる
  • イスが高い → 膝に力が入りづらい
  • 物が遠くにある → 片側の肩ばかり使う
  • 玄関の段差が高い → 非麻痺側の優位で麻痺の固定が強固

これらは “身体のクセの根本原因” です。

通所では環境を変えられませんが、
自宅では その場で改善できる

環境が動作を作り、
動作が身体を作り、
身体が脳に記憶される。

だから、
環境を整えるだけで、身体が勝手に良い方向に学習し始めます。

■ 2|“習慣”は脳の自動運転。ここを変えるのが最も効果が高い

片麻痺・神経難病・寝たきりの方が特に影響を受けているのは、
筋力でも可動域でもなく 日常動作の癖 です。

たとえば──

  • 起き上がる方向が毎回同じ
  • 立ち上がる時に手が曲がってくる
  • 夕方うたた寝してしまう
  • 座る時に極端に片側に傾く

これらを“良い習慣”に置き換えるだけで、
改善の視点が一気に変わります。

なぜか?

脳は繰り返す動きを優先順位1位として記憶するからです。
脳科学ではこれを

“Hebbの法則:使う神経回路は強化される”

と言います。

つまり、
良い動作を繰り返せば、脳は必ず良いほうへ書き換わる。

自宅はその“繰り返しの舞台”として最高の場所なんです。

■ 3|“生活リズム”が改善すると、翌日の動きが別人のように変わる

外に出られない日は、どうしても生活リズムが乱れがちです。

  • 起床時間が毎日違う
  • 昼過ぎまで横になってしまう
  • 食事の時間がズレる
  • 夜眠れない
  • 疲労が抜けない

これらはすべて 脳の回復システムを妨げます。

特に睡眠は、
“運動学習の記憶”を整理する時間。

  • 歩行のリズム
  • 体幹の安定
  • 麻痺側の使い方
  • バランスの取り方

これらは睡眠中に脳が整理し、
翌日に“再現できる動作”へ成長させます。

つまり、
生活リズムが整うだけで翌日の動きが変わる。

外に出られない生活ほど、
この“リズムデザイン”の効果は大きいんです。

■ 4|“在宅”だからこそ、心の回復も進む

外に出られない人が一番疲れているのは、
実は身体ではなく です。

  • 行けない自分を責める
  • 家族に迷惑をかけている気がする
  • 一歩も出ていない罪悪感
  • 「このまま悪くなるのでは」
  • 「やりたいのにできない」

このように感じる方は本当に多い。

でも、
自宅で改善できる“仕組み”があると、
心がまず軽くなります。

  • 「いまのままでもできることがある」
  • 「今日も一歩前に進めた」
  • 「悪くなる流れが止まった」

この“安心感”があると、
前向きに生活できるようになり、
さらに改善が良い方に向かいます。

■ 結論:外に出られない状態は、改善を諦める理由にはならない

むしろ、
生活 × 脳 × 環境 × 習慣 × リズム
をそのまま整えられる“最大のチャンス”です。

片麻痺の方で
杖・装具で歩きづらい方も、
神経難病で体調が揺らぎやすい方も、
寝たきりに近い方も──

自宅の生活そのものを変えることで、
脳に変化が起こり、今までとの違いが体感できるかもしれません。

訪問リハビリだからこそできること

ここまでお話してきたように、
外に出られない状態でも改善を進めるために必要なのは、

  • 身体だけでなく
  • 生活そのものを
  • その人のペースで

整えていくことです。

その意味で、訪問リハビリには、通所にはない強みがあります。

1|“その人の本当の生活”を見ながら改善できる

通所では、どうしても「施設の環境」でしか動きを見ることができません。

訪問では、

  • 実際に使っているベッド
  • いつも座っているイス
  • よく使う家事動線
  • 玄関・トイレ・お風呂の様子
  • 実際の介助の仕方

などを、その場で一緒に確認できます。

「同じ手すりでも身体の使い方で変わる」

「今までと自主トレ環境を変えるだけで体幹が違う」

「生活リズムを整えて前より疲れづらく集中できる」

こうした“生活の中の小さな工夫”は、
自宅を見ないと絶対に気づけません。

2|“移動の疲れ”をゼロにした状態でリハビリできる

外に出るだけで、かなりのエネルギーを使います

  • 杖や装具をつける
  • 玄関まで出る
  • 階段や段差を越える
  • 送迎車に乗り降りする

通所にたどり着くころには、
「もうすでに疲れている」
という方も少なくありません。

訪問であれば、

  • 準備に追われず
  • 転倒の不安も少なく
  • 体力を十分残した状態で

リハビリをスタートできます。

「来てもらえる」だけで、リハビリに使える体力がまるまる残る。

これは、外出が負担になっている方にとって非常に大きなメリットです。

3|家族・介護者も一緒に“やり方”を学べる

片麻痺・神経難病・寝たきりの方の改善は、
ご家族や介護者の関わり方 でも大きく変わります。

訪問では、

  • 介助の仕方
  • 声かけのタイミング
  • 手を出しすぎないコツ
  • 安全に見守るポイント

などを、本人だけでなく家族と一緒に練習できます。

「ここまでは本人に任せて大丈夫」
「この動きのときだけしっかり支える」

こうした“線引き”が共有できると、

  • 本人の自立度が上がる
  • 介助者の不安も減る
  • お互いのストレスも軽くなる

という“家族全体の改善”につながります。

4|その場で「環境・習慣・リズム」をセットで整えられる

訪問リハビリの強みは、
「運動だけ」で終わらないことです。

  • ベッドからの起き上がり
  • トイレ動作
  • イスからの立ち上がり
  • 室内歩行
  • 台所・洗面所での立位

などの“生活動作”の練習に加えて、

  • ベッドやイスの見直し
  • 家具の配置替え
  • 自主トレの場所づくり
  • 一日の活動リズムの調整
  • 睡眠・休憩のとり方の工夫

まで含めて、その場で全部つなげていくことができます。

これはまさに、
「機能(動き)をデザインする」
という考え方そのものです。

5|「その人のペース」で、長期的な改善計画を立てられる

外出が難しい方の多くは、

  • 体調の波が大きい
  • 症状が日によって変わる
  • 疲れやすい

という特徴があります。

訪問では、
その日の体調を見ながら

  • 今日は環境調整を中心に
  • 今日は動作練習を多めに
  • 今日は疲労を考慮して軽めに

といったように、
“その日その日で最適なメニュー”に柔軟に変えることができます。

「今日は何もできなかった」
ではなく、

「今日はこの一歩だけは前に進めた」

と感じられるような関わり方がしやすいのも、訪問の強みです。

こんな方は、一度“訪問という選択肢”を考えてみてほしい

  • 片麻痺で、1人で外に出るのがこわい
  • 杖・装具を使っているが、歩くたびに転びそうで不安
  • 神経難病で、外出できる日とできない日の差が大きい
  • 長時間の外出でぐったりしてしまい、通所が続かない
  • ベッドやイスにいる時間が長く、寝たきりに近づいていると感じる
  • 家の中で“できないこと”が増え、今後が不安になっている
  • 通所リハに行っても、生活の中でうまく活かせていない

もし、ここまで読んで
「自分のことかもしれない」
と感じたのであれば──

“通所に行けるかどうか”だけでリハビリを判断しなくていい
と、まずは知っておいてほしいです。

外に出られなくても、
改善を諦める必要はありません。

東海エリアの方へ:Totonoe訪問パーソナルリハビリという選択肢

ここまであえてあまり名前を出してきませんでしたが、
もしあなたが 愛知・三重・岐阜など東海エリア にお住まいであれば、

  • 自宅の環境
  • 生活リズム
  • 動作のクセ
  • ご家族の介助の仕方

まで含めて一緒に整えていく
「訪問パーソナルリハビリ・Totonoe」
という選択肢もあります。

Totonoeは、

  • 経験年数が高く
  • 同業者への技術指導経験もある

作業療法士・理学療法士・言語聴覚士のみで構成されたチームです。

「外に出られない状況のまま、どうしたらいいかわからない」

という段階からご相談いただいて大丈夫です。

最後に:今のあなたのままでも、できる一歩は必ずある

  • 1人で通所に行けない
  • 外に出るのがこわい
  • ベッドにいる時間が増えている

その現実に蓋をしなくて大丈夫です。

むしろ、その“今の状態”を出発点にして、

  • 環境を少し整える
  • 動き方のクセを1つ変える
  • 生活リズムを少し整える

といった 小さな一歩から始めても、改善は十分に起こります。

「いまの自分のままでも、前に進める道がある」

そう感じてもらえたなら、
そのときが “次の一歩” を考えるタイミングかもしれません。

ご家族へ

ひとりで頑張り続けていませんか?

片麻痺・神経難病・寝たきりの方を支える毎日は、
外からは見えない葛藤が本当に多いと思います。

  • 転倒しないか心配で、つい先に手を出してしまう
  • どこまで見守ればいいのか、どこから支えればいいのか迷う
  • 「自分の介助が正しいのか」毎回不安になる
  • 本人の前では弱音を言えない
  • 介助者としての責任感で、気が抜けない
  • それでも活動量が減っていく姿を見るのがつらい
  • 「このままでいいのか」と自分を責めてしまう

本当に、家族の支えがなければ成り立たない部分がたくさんあります。

だからまず、
ここまで支えてきたあなたの頑張りを、誰よりも認めたいです。

あなたの介助が“間違っている”のではありません

改善が止まってしまう理由は、
ご家族の介助スキルの問題ではありません。

原因はもっと別のところにあります。

  • 家の環境
  • 本人の疲れやすさ
  • 脳の学習特性
  • 動作のクセ
  • 生活リズム
  • 症状の波

これは、家族だけの力で調整できるものではありません。

だから、
家族や周囲の人が背負いすぎる必要はない のです。

家族の「介助の正解」は、ひとつではありません

毎日一緒にいるからこそ分かることがあり、
逆に毎日一緒にいるからこそ見落としてしまうこともあります。

  • “ここまでは自分でできる部分”
  • “ここは安全のために支える部分”
  • “見守りに切り替えるポイント”
  • “声かけのタイミング”

これらは専門職が関わることで、
ご家族の負担を減らしながら、本人の機能を引き出すやり方に整えることができます。

家族で抱え込まなくていい。
適切に「任せること」も、大切な支援の一つです。

本人も、家族も、どちらもラクになる関わり方があります

介助がうまくいくと、

  • 本人ができることが増える
  • 介助量が減る
  • 動作の安定が高まる
  • 日常生活に余裕が生まれる
  • 家族の心の負担が軽くなる

という “本人と家族の双方にとっての改善” が起こります。

これは、訪問リハビリの現場で何度も実感してきたことです。

“本人だけが頑張る”のでも、
“家族だけが背負う”のでもなく、

二人三脚ではなく“三人四脚”に変えていくイメージ です。

一緒に生活を見て、一緒に動作を確認し、
家族も安心して過ごせるようにサポートする。

それが、訪問リハの本当の価値の一つでもあります。

家族が安心すると、本人の改善スピードは一気に上がる

これは医療職としての視点ですが──

本人は、
家族が不安そうだと動作にブレーキがかかります。

逆に、家族が安心して見守れるようになると、
本人の意欲と自立度は一気に上がります。

つまり、
ご家族が安心すること自体が“リハビリ効果”になる のです。

だからこそ、
あなた自身の「不安」「迷い」「負担」が軽くなることは、
本人の改善に直結します。

どちらか一方だけが頑張る必要はありません。

最後に

ご家族の頑張りは、“当たり前”ではありません。

あなたが支えてきた日々は、
決して軽いものではなく、
決して簡単なものではありません。

だからどうか、
あなたも支えられていい。
あなたも頼っていい。
あなたも休んでいい。

外に出られなくても、
家族だけではどうにもできない状況でも、
一緒に整えていく選択肢があります。

あなたも、本人も、そのままで大丈夫。
ここからまた一歩ずつ進んでいけます。

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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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