はじめに
「もう良くならない」と言われたその先があります。
もし、ひとつでも当てはまるなら──
あなたはリハビリ難民かもしれません。
しかし、それはあなたの努力不足でも、年齢のせいでもありません。
むしろ、
あなたの身体にはまだ改善の余白が残っています。
今回は
“寝たきり・重度・要介護・脳梗塞・脊髄損傷・神経難病”
どの状態でも共通する
「改善が動き出す生活のつくり方」 をわかりやすくお伝えします。
「リハビリ難民」とは何か?
簡単に言えば、
本来は改善できる機能を取りこぼしている状態。
重度の方ほど、
改善のチャンスは本当はまだ残っているのに、
これらが複雑に重なり、
“良くならないように見えてしまう”のです。
あなた自身の問題ではありません。
リハビリ難民が抱える“見えない苦しさ”
人生まだまだこれからの方なら、なおさら
“まだ諦めたくない理由”がたくさんあるはずです。
その気持ちは、間違っていません。
結論:
改善が止まる理由は“生活にある”。
そして、生活が変われば、改善は再び動き出す。
筋力や関節の可動域だけが“機能”ではありません。
これら“生活24時間”が、あなたの身体の状態そのものを作っています。
つまり、
生活 × 環境 × 脳 × 習慣 × リズム を整えれば、
今の状態からもう一歩、確実に変化できます。
寝たきり・重度の方にまず知ってほしい
「寝たきりで起こる問題」と「解決の方法」
寝たきりの状態は、ただ動けないだけではありません。
身体は “動けないことに適応する” ため、
以下のような問題が一気に進んでいきます。
ひとつずつ、医学的にわかりやすく解説します。
① 活動量の低下 → 廃用、身体が固くなる、認知機能低下
● 起こる問題
- 筋力低下
- 関節拘縮(身体がカタくなる)
- 血流不足
- 免疫力低下
- 認知機能の低下
- 呼吸・嚥下機能の低下
- 全身のだるさ
身体は「必要のない機能は省エネ化する」という仕組みがあります。
つまり、寝たきりは
身体が“使わない方向に最適化される”状態。
● 解決策
→ リハビリ以外の時間に“動ける仕組み”を作ること。
- 小さな動作を増やす
- ベッド上での活動を増やす
- 姿勢の調整で動きを引き出す
活動量=外出だけではありません。
生活の中に“小さな動作”を増やすことが改善の入口です。
② 姿勢・ポジショニング → 重力に適応し、身体がゆがみやすくなる
● 起こる問題
- 呼吸が浅くなる
- 内臓の動きが低下
- 体幹の傾き
- 腰や肩の痛み
- 褥瘡(床ずれ)
- 寝返り困難
長時間同じ姿勢は、重力の影響で
身体が縮み、固まり、歪んだまま固定されます。
● 解決策
→ ポジショニング=治療。
- 枕の高さ
- 足の位置
- 体幹角度
- マットレスの硬さ
- 身体の接地面
これらを整えると、
- 呼吸が深くなる
- 寝返りがしやすくなる
- 痛みの減少
- 代謝向上
寝たきりの改善で最も重要な“初期介入”です。
③ 生活リズムの乱れ → 意欲低下・夜間不眠・体内時計の崩れ
● 起こる問題
- 昼夜逆転
- 夜眠れない
- 昼間ぼんやり
- 意欲低下
- 認知機能低下
活動量の低下で、体内時計を調整する刺激が減り、
リズムが崩れやすくなります。
特に睡眠は
リハビリで学んだ動作を脳に定着させる時間。
睡眠の質が落ちると、
改善効果は半減します。
● 解決策
- 朝に光を浴びる
- ベッド上でも座位時間を作る
- 食事の時間を整える
- 昼間の小さな活動を増やす
生活リズムが整うと、
体調・意欲・集中力が効率的に改善します。
④ 循環低下 → むくみ・疲労・座位耐久の低下
● 起こる問題
- むくみ
- だるさ
- 免疫力低下
- 疲れやすさ
- 皮膚トラブル
● 解決策
- 足のポンピング運動
- ベッド上での足踏み
- 関節可動域訓練
- 息が上がらない程度の運動
循環が改善すると、
身体が“動きやすいモード”になります。
⑤ 栄養不足 → 改善の材料が足りない
● 起こる問題
- 筋肉がつかない
- むくみ
- だるさ
- 傷が治りにくい
- 体力がつかない
動かないから食べなくていい、ではありません。
むしろ、
動きたい人ほど「栄養」が必要。
特にタンパク質・水分不足は、
筋肉・皮膚・免疫に大きく影響します。
● 解決策
- 少量高栄養の工夫
- タンパク質をしっかり確保
- 水分摂取
- 食事時の姿勢調整(嚥下と代謝に直結)
▼まとめ
寝たきりの改善で本当に必要なのは、
リハビリだけではなく、生活の24時間そのものをデザインすること。
- 姿勢
- 動作
- 生活リズム
- 環境
- 栄養
- 脳の学習
- 小さな活動の積み重ね
リハビリ以前に、これらを少しずつコントロールし、改善しやすい状態・環境を設定しましょう。
あなたの身体は、まだ変われる可能性のある環境に身を置いていますか??
訪問リハという選択肢
外出が難しい方、通所が続かない方、
症状の波が激しい方にとっては、
自宅=最大のリハビリ環境 になります。
自宅でしか気づけない“改善の種”が必ずあります。
東海エリア(愛知・三重・岐阜)の方へ
生活ごと整えるリハビリを希望される方へ、
Totonoe訪問リハビリという選択肢があります。
無理なく、あなたの生活に合わせて、
改善の複利を積み上げる仕組み を一緒に作ります。
多くの重度者が抱える“言葉にならない悩み”
- 「やりたいのに身体が動かない」
- 「指は動くのに、使い方がわからない」
- 「1日中同じ姿勢で、身体が固まっていく」
- 「外に出られず、やる気も奪われる」
- 「家族に迷惑をかけている気がする」
- 「医師に“これ以上は厳しい”と言われた」
- 「でも本音を言えば、まだ諦めたくない」
20〜60代の方は特に、
“回復したい理由”がたくさんあります。
- 仕事に戻りたい
- 家族とまた出かけたい
- 子どもや孫に迷惑をかけたくない
- 介護の負担を少しでも減らしたい
- 自分の人生を、まだ取り戻したい
だからこそ言わせてください。
結論:
あなたの身体は、まだ改善の余白を残しています。
それがどれほど重度でも、寝たきりでも、神経難病でも。
なぜなら……
■ 人間の身体は“環境と生活”で変わる
筋力だけでなく
脳・生活・習慣・姿勢・環境がすべて「機能=動き」をつくっています。
逆に言えば、
ここを整えると改善はもう一度動き出します。

