失語症・嚥下障害は退院後こそ悪化する?|退院後にSTリハビリを受けられず困っている方へ|STが足りない日本

Totonoe通信
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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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脳梗塞・脳出血・くも膜下出血、パーキンソン病、ALSなど、さまざまな脳・神経疾患を経験した方の多くが、退院後に生活の中で困りごとを抱え続けています。

例えば

  • 会話が続かない
  • 言葉がすぐ出てこない
  • 飲み込みが怖い
  • むせやすい
  • 食事時間が長くなった
  • 注意が続かない
  • 生活がうまく回らない
  • 認知面で不安がある
  • 外出や買い物の段取りができなくなった

このような問題の背景には、「言語聴覚士(ST)」によるリハビリ介入が不足していることが深く関係しています。特に退院後は、病院で受けていたSTリハビリが突然途切れてしまい、生活上の不安や困りごとが増えてしまう方が非常に多いのです。

しかし現実には、退院後にSTリハビリにつながれる方はごく一部。特に東海エリア(三重・愛知・岐阜)では「STリハビリ難民」が増えています。

なぜ退院後に言語聴覚士が見つからないのか?|最大の理由は“圧倒的な人材不足”

PT/OTとの比較で見ると、人数差は歴然

全国の国家資格 保持者数(概算)は以下の通りです。

  • 理学療法士 PT:約20万人
  • 作業療法士 OT:約12万人
  • 言語聴覚士 ST:約3万人台

つまり、STの人数はPTの約1/7、OTの約1/4しか存在していません。言語・嚥下・高次脳機能など専門性の高い領域を担当するにも関わらず、絶対数が不足しているため、退院後にSTとつながれるチャンスが非常に限られています。

しかも、STが担う領域は高度に専門的であり、代替がききません。

  • 失語症
  • 構音障害
  • 嚥下障害
  • 摂食障害
  • 高次脳機能障害
  • 認知コミュニケーション障害

これらはPTやOTでは改善できず、STでしか評価や訓練ができません。そのため、ST不足が直接、生活の質(QOL)の低下につながるのです。

養成校が少なく地域偏在が深刻|東海エリアの現状

PT・OTに比べ、STの養成校は全国でも少なく、学生数も少ないため人材育成の速度自体が遅くなっています。また、養成校が都市部に集中しているため、地方にはSTがいないという地域格差も発生しています。

例えば、東海エリアでは

  • 名古屋周辺にはSTが一定数いる
  • 四日市市・桑名市などは不足しやすい
  • 岐阜県南部はさらに不足が顕著
  • 市町村単位で「STゼロ地域」が存在

つまり、退院して家に戻った途端にSTが見つからないという状況が、当然のように起こるわけです。

病院でも訪問リハでも「ST枠」が少ない現実

病院のリハビリ部門を見ると、PT・OTは数十名在籍していることも多いのに対し、STは1〜3名という病院が一般的です。訪問リハビリステーションでも同様で、STが1名だけというケースが珍しくありません。

結果として、退院直後のもっとも大切な時期にSTリハビリが受けられず、改善可能な機能が取り残されてしまうことがあります。

これは個人の問題ではなく、制度と構造の問題です。

退院後の症状|こんなサインは要注意

退院後、以下のような変化が出ている場合、STリハビリの介入が必要です。

  • 咳き込みが増えた
  • 誤嚥しやすい
  • 食事量が減った
  • 食事時間が長くなった
  • 言葉が出にくい
  • 会話が続かない
  • 注意が途切れる
  • 段取りができない
  • 金銭管理が難しい
  • 外出の手順が組めない
  • 感情がコントロールしにくい

これらは単なる“年齢のせい”ではなく、脳の機能障害が背景にあることが非常に多いです。

STリハビリは病院ではなく“生活の中でこそ”改善が進む

言語・嚥下・認知は、病院の訓練室よりも、日常生活の中で訓練した方が改善が早いと言われています。

失語症は「実用語」を使ったほうが改善が早い

家族との会話、買い物、電話、テレビ、スマホなど、実生活で使う言葉こそ訓練になります。

嚥下障害は「普段の食事」で評価しないと改善しない

病院の食事と自宅の食事は全く違います。食器、姿勢、食材、時間、環境、すべてが嚥下に影響します。

高次脳機能障害は生活の中で初めて見つかる

  • スケジュール管理
  • 料理
  • 買い物
  • 金銭管理
  • 移動
  • 忘れ物

生活そのものがリハビリの対象になるのです。

Totonoeが重視する“生活機能のデザイン”

Totonoe-整-の考え方は、

  • 環境
  • 習慣
  • 管理

この4つを整えることで生活の機能を再設計することです。

訪問STでは、姿勢、生活リズム、食事環境、家族の声かけ、家の動線、生活スタイルなど、生活全体を見ながら改善できるため、病院以上の効果が期待できます。

東海エリア(三重・愛知・岐阜)でSTリハビリを探す方へ

Totonoe-整-では、言語聴覚士が在籍しており、訪問でSTリハビリを提供しています。

対応エリア:

  • 名古屋市
  • 四日市市
  • 桑名市
  • 東員町
  • いなべ市
  • 岐阜県南部

訪問STが受けられる地域は全国でも限られています。東海エリアでSTを探している方にとって、訪問で生活を見ながらリハビリできることは、大きな価値があります。

訪問STでできること

  • 言語訓練
  • コミュニケーション評価
  • 生活上の困りごとへの介入
  • 家族指導
  • 食事環境の改善
  • 生活習慣の再設計

※嚥下訓練は保険外では対応外となります。

「生活そのものを整える」という観点で、OTとSTが連携してサポートすることも可能です。

まとめ|ST不足は個人の問題ではなく“社会の課題”

「STにつながれないのは自分のせいでは?」

と悩む必要はありません。日本全体で言語聴覚士が不足しているため、多くの人が同じ状況にあります。

だからこそ、生活を整える訪問STという選択肢が非常に重要になります。

言葉・高次脳・認知は、人生の質に直結する大切な機能です。

退院後の生活で困りごとが増えている場合は、できるだけ早くSTに相談することをおすすめします。

Totonoeでは、生活を軸にしたリハビリを提案し、あなたの生活を“機能から整える”サポートをしています。

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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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