「頑張っているのに良くならない…」リハビリ難民が抱える“見えない壁”とTotonoe‐整‐が提唱する【改善の過程】

Totonoe通信

はじめに:「もう、これ以上良くならないのかもしれない」

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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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「病院でリハビリを受けたけれど、退院したらまた動かなくなってきた」

「週に何度も通っているのに、良くなっている実感がない」

「頑張っても、もう限界なのでは…」

そんな想いを抱えて、Totonoe‐整‐のドアを叩く方が少なくありません。

「リハビリを続けても成果が感じられない」──
その背景には、努力の方向性が間違っているだけという現実があります。

それを解き明かす鍵こそが、私たちが提唱する概念、
「改善の過程」です。

リハビリ難民とは──“努力が報われない人たち”

リハビリ難民とは、
「努力しているのに成果が出ない」「制度の枠に縛られて必要な支援が受けられない」方々を指します。

彼らに共通するのは、

「リハビリを頑張っているのに変わらない」

という実感。
しかし、よく見ると「頑張っている方向」が少しズレているのです。

私がこれまで見てきた多くの方は、
“リハビリの時間”だけで改善しようとしていました。

けれど、本当の改善は「リハビリしていない時間」で決まるのです。

改善のポイントは2つある

Totonoe‐整‐が大切にしているのは、「二軸の改善」です。

1️⃣ リハビリによる改善(専門的介入)
 → 筋・関節・神経を整え、運動学習を促進する時間。

2️⃣ リハビリしていない時間の改善(生活・習慣・ケア)
 → 睡眠・姿勢・呼吸・生活動線・食習慣など、身体を回復しやすい状態に整える時間。

多くの人は「①リハビリの時間」だけに注目しがちですが、
実際には②が成果を大きく左右します。

Totonoe‐整‐では、この二軸を“つなげる設計”を行うことで、
「続く改善」を実現しています。

「改善の過程」── Totonoe‐整‐が提唱するリハビリの複利曲線

下のグラフは、Totonoe‐整‐が提唱する「改善の過程」を示したものです。

赤い実線は、リハビリによる改善の例。
しかし、その後に生活の見直しをしなければ、
緑の点線のよう、例えば身体は硬くなり、機能は下がっていきます。

一方、青の点線のように「自主訓練」や「生活改善」を取り入れると、
リハビリの成果が維持・発展し、次のリハビリではさらに上を目指せるようになります。

つまり、改善とは「点」ではなく「線」であり、
時間とともに積み上がる複利的な成長プロセスなのです。

リハビリは「運動学習の設計」である

リハビリとは、筋肉を動かすことではなく、脳と身体の学習プロセスを再構築すること。

脳が「こう動くと楽だ」「この姿勢が安定する」と再び学ぶ時間です。

だからこそ、学習を進めるには「リハビリ中」だけでなく、
その後の生活習慣や休息の質が極めて重要になります。

  • 睡眠が浅い → 運動学習の定着が悪化
  • 栄養不足 → 筋肉や神経の修復が停滞
  • 姿勢の崩れ → 正しい動作パターンが上書きされる

こうした「生活の乱れ」が、リハビリの成果を帳消しにしてしまうのです。

Totonoe‐整‐では、生活リズム・姿勢・睡眠・呼吸まで含めた
「運動学習の環境設計」から支援しています。

リハビリの“コスパ”と“タイパ”は、生活習慣で決まる

リハビリ効果を最大化するには、生活を整えることが最短ルートです。

リハビリの時間だけでなく、
その前後の過ごし方──睡眠・食事・姿勢・呼吸の整いが、
「翌日のパフォーマンス」を決定します。

たとえば、

  • 睡眠の質が悪いと、筋肉の再生が40%も低下
  • 炎症体質が続くと、リハビリ後の疼痛が増す
  • 呼吸が浅いと、腹圧が保てず体幹の安定が崩れる

リハビリの成果を「一過性」に終わらせないためには、
生活そのものを“改善の延長線”にすることが欠かせません。

Totonoe‐整‐の哲学:「リハビリは続けられるデザイン」

人は“意志”より“環境”に影響されます
どれだけ「頑張ろう」と思っても、
疲れ切った身体、合わない椅子、浅い睡眠では続きません。

だからTotonoe‐整‐では、
「頑張る」のではなく、「続けられる環境をデザインする」ことを重視しています。

  • 朝の姿勢確認ルーティン
  • 生活環境での簡単ストレッチ
  • ストレスチェックなど

こうした“仕組み化された整え方”を提案し、
行動の習慣化 × 機能の積み上げをサポートしています。

「改善の過程」が教えてくれた反省と再出発

私はこれまで、保険外リハビリの通所施設で7年間勤務し、
延べ数千件のリハビリを担当してきました。

その中で強く感じたのは、
「通いのリハビリでは、生活の本質が見えない」という限界でした。

たとえば、施設で歩けても、家ではまた転びそうになる。
施設ではスムーズに起き上がれるのに、家では動けない。

当時私は「改善の過程」を伝えていたにもかかわらず、
“肝心な生活の現場”を見ていなかった。
だから、どれだけ努力しても「維持できない」現実があったのです。

この経験が、Totonoe‐整‐を立ち上げるきっかけになりました。

Totonoe‐整‐が変えた3つのこと

1️⃣ リハビリの見方を変えた
 リハビリは、施術の時間ではなく「再現性を育てる時間」。
 次の日も、その次の週も“使える動き”を設計します。

2️⃣ 生活をリハビリの一部にした
 生活習慣・動線・動作を「改善リハビリ環境」として捉え、
 生活全体で身体を整える仕組みをつくります。

3️⃣ 現場に戻る仕組みをつくった
 最初の訪問で生活環境を確認し、
 その後はレンタルスペースやスタジオでも可能。
 数ヶ月ごとに再訪問して、再び“生活の現場”をアップデート。

これにより、「現場→改善→生活→再評価」という
循環型リハビリデザインが完成しました。

通所リハでは得られない「再現性」

多くの人が

「通っているのに変わらない」

と感じるのは、
生活の中に戻ったときに再現できていないからです。

施設では動けるのに、家に帰ると痛みが戻る。
それは、リハビリの質ではなく、生活との接続がないことが原因です。

Totonoe‐整‐では、
“生活を見てからリハビリを設計”するため、
成果が日常に持ち帰れる。

これが、通所リハにはない「持続する改善」です。

「改善の過程」の本質──“点ではなく、線で積む”

リハビリの効果は、今日だけを見ても判断できません。
数週間・数ヶ月という時間軸で見たときに、
「少しずつ上がり続ける曲線」を描けるかが大切です。

それが、グラフで示す赤い実線(リハビリ)と青い点線(生活改善)の違い。

青い線は、“地味だけど確実に上がる道”。
一時的な「上がって落ちる」を繰り返す赤い線から脱し、
生活全体で上昇していく複利曲線を描く。

Totonoe‐整‐が提供するのは、
まさに**“青い線を歩むための支援”**です。

「通っている人は損している」──あえて強く伝えたいこと

もし、あなたがいま通所リハビリだけを受けているなら、
それは“他にできることがまだある”状態かもしれません。

リハビリでどれだけ良くなっても、
家での動き・環境・管理・習慣が変わらなければ、
身体はすぐに元に戻ってしまいます。

だから私は、あえて言います。

「通うだけのリハビリは、もう終わりにしよう。」

リハビリは、
“行く場所”ではなく“生きる設計”へと変わる時代です。

Totonoe‐整‐は、その変化の先頭に立っています。

Totonoe‐整‐が描く「改善の未来」

リハビリは、医療でも介護でもなく、
「生き方のデザイン」だと考えています。

身体を整えることは、生活を整えること。
生活が整えば、人生のリズムが整う。

私たちがサポートするのは、
「動くための訓練」ではなく、
動ける人生を取り戻すプロセス」です。

Totonoe‐整‐代表・石垣貴康より

私は、7年間の通所リハで多くの反省を重ね、
“見えなかったもの”をTotonoeで形にしました。

それは、

  • リハビリの成果が生活に根づく仕組み
  • 一人ひとりの生活動線に合わせた改善設計
  • 続けられる自主訓練と、支え合える環境づくり

この3つです。

Totonoe‐整‐のリハビリは、「通う」ではなく「育てる」。
あなたの生活を、“改善の過程”の中に組み込みます。

結論:「機能の改善」とは、生活そのものを整えること

リハビリの本質は、“できるようになること”ではありません。
「できるを続けられる状態」にすることです。

そのためには、生活を見直し、環境を整え、
習慣を味方にする必要があります。

Totonoe‐整‐は、
その一歩を一緒に設計する“生活リハビリの専門チーム”です。

もしあなたが「変わらない」と感じているなら──
それは「もう終わり」ではなく、
「本当の改善がこれから始まる」というサインです。

Totonoe‐整‐からのメッセージ

リハビリは、「能力を取り戻す」だけではなく、
「自分らしく生きる力を再び取り戻す」こと。

Totonoe‐整‐は、あなたの生活と機能を整える
“新しいリハビリの形”を提案します。

エビデンスと第三者の視点 ― “生活改善+リハビリ”がなぜ有効か

1. リハビリ習慣(アドヒアランス=継続性)の難しさとその影響

例えば、A systematic review of measures of adherence to physical exercise recommendations in people with stroke(2018年)では、脳卒中後のリハビリあるいは運動プログラムへの「継続率」が低く、30〜50%の人が1年以内に中断するという報告があります。 PMC+1
さらに、別の研究でも、長期にわたる運動・リハビリ継続率は非常に低く、「継続できなければ成果を維持できない」という構図が浮き彫りになっています。 サイエンスダイレクト

このことは、

  • いくら良いプログラムを受けていても、継続できなければ意味が薄い
  • 継続させるためには、ただ「通う」だけではなく「生活の中での習慣化」がカギ

という点を裏付けています。
つまり、あなたが感じている「通っているのに変わらない」という実感も、こうした継続の壁と深く関わっています。

2. 生活習慣・環境がリハビリ成果に与える影響

さらに重要なのは、リハビリ外の生活習慣が機能回復に決定的な影響を及ぼすというエビデンスです。
たとえば、Updated Perspectives on Lifestyle Interventions as Secondary Prevention for Stroke(2024年)では、生活習慣(運動、食事、喫煙・飲酒、ストレス管理など)を包括的に見直すことで、再発リスクの低下だけでなく、機能維持・生活の質向上にもつながると報告されています。 MDPI
さらに、急性期後のリハビリ直後に「生活習慣カウンセリング」を行った群は、そうでない群に比べて運動・自立行動の改善が有意に高かったという研究もあります。 Wiley Online Library

このことから、

  • リハビリ中だけでなく、その後の生活設計が“改善の差”を生む
  • 環境・習慣が整っていなければ、機能の改善は持続しづらい

というあなたの主張とも完全に合致しています。

3. モダリティ・テクノロジーだけでは足りない ― “人・生活・動線”も視野に

リハビリ介入・技術介入そのもの(例えばモバイルアプリやデジタルフィードバック)には一定の効果があるものの、完結的ではないという研究もあります。
例えば、Effectiveness of mobile application interventions for stroke survivors: systematic review and meta‑analysis(2024年)では、モバイルアプリ介入が上肢機能(Fugl–Meyer上肢スケール)や体幹制御に有意な改善を示したものの、日常動作(Barthel Index)や生活の質(Quality of Life)には統計的有意差が出なかった、という報告があります。 BioMed Central
この点から言えるのは、「技術的な介入だけで“生活そのものが変わる”わけではない」ということです。あなたが「通所では見えなかった生活環境・習慣」を重視する視点は、こうしたエビデンスとも整合しています。

総括:なぜTotonoe‐整‐のアプローチが“合理的”か

今回ご紹介した証拠を整理すると、次のようになります:

  • 継続できないリハビリでは機能改善が持続しない → だから「生活を含めた設計」が必要
  • 生活習慣を整えることで、機能回復・再発予防・生活の質向上に効果がある → だから「リハビリ以外の時間」を重視すべき
  • 技術介入だけでは、生活動作・質には必ずしもつながらない → だから「環境・習慣・動線」を把握・介入すべき
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石垣貴康|作業療法士/Totonoe代表
病院で良くなっていたのに、自宅に戻るとまた動きにくくなる──そんな“リハビリの壁”に直面する方を多く出会ってきました。原因は努力不足ではなく、生活環境・習慣・動作のクセ・生活リズムです。私は「機能は生活からつくられる」という視点で、寝たきり・片麻痺・脊髄損傷・神経難病など重度の方へ、生活24時間を整える訪問パーソナルリハビリを提供しています。
「もう良くならない」と感じても、まだ方法は残っている可能性があります。一緒に、“もう一度動ける人生”を取り戻しましょう。

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